1. TOP
  2. ブログ
  3. 少年ジャンプに学ぶストーリーの作り方

少年ジャンプに学ぶストーリーの作り方

 2018/03/28 ブログ
この記事は約 9 分で読めます。

From.ニュースパイラル

 

あなたは、少年ジャンプの漫画を読んだことはありますか?
原作を読んだことがなくても、アニメや映画など、
他の媒体でなら見たことがあるという人もいるかもしれません。
今ではむしろ、少年ジャンプの作品を一つも知らないという人はとても珍しいと思います。

 

今回は、そんな誰もが知っている少年漫画雑誌『ジャンプ』から学べるストーリーの作り方
まとめてみようと思います。

 

Contents

少年ジャンプが与えた影響

 

あるサッカー漫画は一大ブームを巻き起こし、
当時原作が始まる前に日本サッカー協会に登録されていた小学生の数が、
約2倍にも増加したという記録が残っています。

 

同じようにバスケ漫画が流行ればバスケ人口が増加し、
剣術漫画が流行れば剣道部の入部希望者が増えるなど、
スポーツ業界ではその影響力が特に顕著に表れます。

 

また、日本人だけでなく、海外の有名なスポーツ選手までもが
日本の漫画に影響を受けていると語るケースも多くみられます。

 

人気な漫画は翻訳され、世界50か国以上でアニメが放映されるなど
日本国内に留まらず、海外にも多くの影響を与え続けているのです。

 

前回、ストーリーテリングを行うことによって得られる効果についての記事を書きましたが、
ここまでたくさんの人の人生に影響を与えた雑誌は、
少年ジャンプをおいて他はないといえるでしょう。

実際に、1995年12月の3・4合併号では、
653万部という大記録を達成し、ギネスにも登録されました。
そしてマンガというコンテンツが多様化し始めた今でも、少年漫画誌の頂点に君臨し続けています。

 

 

少年ジャンプの法則

 

ところで、ジャンプに載っている漫画にはある共通点があるのをご存知ですか?
いわゆる「ジャンプっぽい」といわれるストーリーに共通する特色を思い出してみると、
なんとなくイメージして頂けると思います。

 

その「ジャンプっぽい」はどこからきているのか?
まずはそのルーツについて説明していきたいと思います。

 

 

ジャンプの三原則とは

 

おそらく、ジャンプの三原則といえばピンとくる方も多いのではないでしょうか。
そう、ジャンプの三原則といえば、

 

「友情」「努力」「勝利」です。

 

どんな漫画であっても、ジャンプに載る全ての掲載作品は、
この3つのキーワードをできれば全部、最低でも1つは入れることを編集の方針としています。
例え努力をせず勝利に固執しないダラダラな主人公でも、仲間のピンチには駆けつけます。

 

今や少年ジャンプの代名詞ともいえる有名な言葉ですが、
なぜこの3つの言葉をキーワードにしたのでしょうか?

 

実はこの3つの言葉は、昭和30年代から40年代にかけて刊行された、
少年ジャンプの前身ともいえる子ども雑誌『少年フック』の編集部が、
当時の小学4年生・5年生を対象に行ったアンケートによって決められたものなのです。

 

そのアンケートの結果、子どもたちが

一番心があたたまることとして選んだのが「友情」

一番大切に思うこととして選んだのが「努力」

一番嬉しいこととして選んだのが「勝利」

という言葉だったそうです。

 

例えば初期の「ナルト」では、問題児で落ちこぼれだったナルトが、
里一番の忍びである火影を目指して試験や演習をこなし「努力」しながら、
同じ班に配属されたサスケやサクラの存在から「仲間の大切さ」に気付き、
カカシから正式に下忍として認められるというストーリーを描いています。

 

以降も形は違えど、大抵「努力」と「友情」の果てに「勝利」を収めるという構造は続いています。

 

このように読み返してみると、殆どのジャンプ作品が「友情を深めながら努力をし、
その果てに勝利を収める」というプロセスの繰り返しであることが分かります。

 

読者は努力をする主人公に感情移入して応援したくなり、
仲間との絆のシーンで胸を熱くし、共感した主人公が勝利が収めることで、
気持ちのよさや達成感を感じることができます。

 

それゆえの「友情」「努力」「勝利」の三原則なのです。

 

いかにも熱く、王道をいく少年漫画らしい法則ですよね。
この3つの言葉をキーワードにしたストーリーの作り方が正しかったのかどうかは、
その後の少年ジャンプの売り上げを見れば分かって頂けると思います。

 

 

ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか?

「ジャンプの法則は分かったけど、別にジャンプに投稿したいわけじゃないし……」

 

そう思いますよね?
私も、ジャンプ漫画の描き方をあなたに伝えたいわけではありません。

 

ではなぜここまで説明してきたかというと、
この法則はあなたのビジネスにとても役に立つからです。

 

少年漫画のストーリーの作り方がなぜビジネスに役立つのか?
あまりイメージが湧かない人も多いと思うので、事例を紹介していきたいと思います。

 

ジャンプの三原則の実用例

 

今や企業紹介サイトの企業情報にブランドストーリーの欄があることは珍しくありません。
今回は特にその中でも、サイトを挙げてストーリーを提示する形を取っている、
日本コカ・コーラ社のコーポレート・サイトを紹介したいと思います。

 

日本コカ・コーラ社は「ストーリーを語ることでファンを作る」という狙いのもと、
「Coca-Cola Journey」というコーポレート・サイトを立ち上げています。
個々の商品や技術の情報が少ない代わりに、このサイトでは「ストーリー」というタブがあり、
見ていくと企業としての考えや思いなどを、ストーリーテリングで語ったコンテンツが見られます。

 

例えば、リアルゴールドのリニューアルについての記事では、
古臭いという印象を持たれてしまい、イメージが時代遅れになってしまうのではないかという危機感から、
従来のリアルゴールドの価値は大切にしつつも、この時代のニーズに合わせた商品イメージにする
という目標を掲げたリニューアルへの試行錯誤、そして至った答えなどを、
マーケティング本部エナジーカテゴリーマネージャーの方へのインタビューという形で紹介しています。

 

その内容は、先程語ったジャンプの三原則の「努力」と「勝利」をうまく使って
読者の興味・共感を得ることに成功しています。

 

このように、コカ・コーラ社は「Coca-Cola Journey」から自分たちの考えや取り組みを発信し、
多くの人に共感してもらうことを第一目標としています。

 

 

また、ベネッセコーポレーションの「進研ゼミ」でもジャンプの法則は生かされています。
進研ゼミの特徴といえば、やっぱりDMを使ったダイレクトマーケティングですよね。
子どもの頃、私は家に届く封筒からマンガだけは取り出して毎回読んでいた記憶があります。

 

DMについてくるマンガではいつもとても分かりやすく、
成績が落ちて気分が落ち込む主人公
→自分なりに努力してみるが思い通りにいかない
→友人や先輩から進研ゼミを薦められる
→テストでいい点を取れて部活や人間関係も順風満帆に

という展開を辿っています。
そこには常に「友情」「勝利」の要素が含まれています。

 

ベネッセは年間約100億円のコストをそのようなDMに投じ、
国内教育売り上げ2000憶を達成しています。

 

 

また、テレビCMでも三原則を使ったストーリーテリングはとても多くなっています。

 

三太郎シリーズで有名なauのCMは、「愛着の持てるかわいいやつ」を目指して考えられたそうです。
直接商品のアピールをしていなくても、
個性的なキャラクター達と仲良く無邪気な三人の「友情」を押し出したストーリーで人気を得ることに成功し、
「企業別CM好感度ランキング」では2年連続で1位を獲得しています。

 

 

ジャンプの三原則はこのようにストーリーとして語る時、
人を引き込むためにおさえておきたい話の作り方のポイントとして
覚えておくととても有効になるのです。

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

ジャンプの主人公をモデルにすると、自分にはそんなネタがないと思う人もいるかもしれません。
ですが、なにもジャンプのヒーローのような、特別な過去がないといけないなんてことはありません。
有名ブランドのような歴史や知名度も必要ありません。
どんな会社にも、ブランドにも、商品にも、人間にも、ストーリーはどこにでもあります。

 

あなたの経験した苦労や困難、その過程で生まれた絆や目標、その達成……
過去に起こった様々なこと。それをストーリーとして組み立てればいいのです。

 

「友情」「努力」「勝利」それぞれの言葉には、人を熱くさせ、引き込む力があります。

 

ぜひあなたも少年ジャンプに学ぶストーリーの作り方の法則に則って、
共感と感動を呼び、人の心を掴むストーリーを作っていってください。

 

合わせて読みたい

https://the-marketing.org/%e4%ba%ba%e3%82%92%e5%bc%95%e3%81%8d%e8%be%bc%e3%82%80%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%bc%e3%83%aa%e3%83%bc%e7%89%a9%e8%aa%9e%e3%81%ae%e4%bd%9c%e3%82%8a%e6%96%b9%e3%80%90%ef%bc%99%e3%81%a4%e3%81%ae%e3%82%b9/

 


この記事のタイトルとURLをコピーする

\ SNSでシェアしよう! /

ザ・マーケティングの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ザ・マーケティングの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介 ライター一覧

newspiral

    コメントを残す

    *

    この人が書いた記事  記事一覧

    • AI×マーケティング最新版!最新のAIをマーケティングに活用する方法

    • 企業が活用すべきデジタルマーケティングの基本的な手法5つを解説!

    • 爆売れするバックエンド商品の作り方のコツとは?事例も紹介!

    • 漫画マーケティングとは?集客に効果的な理由と事例

    関連記事

    • コピーライティングで成約率を上げる12の方法

    • YouTube(ユーチューブ)を活用した集客のメリット

    • 顧客のリピート率を上げるために必要な4つの方法

    • 企業が活用すべきデジタルマーケティングの基本的な手法5つを解説!

    • 初心者でもできる!読まれるブログの書き方と構成のコツ

    • SNSの時代に大活躍!インフルエンサーマーケティングにかかる費用と効果は?